写真家 黒岩 正和  | Photographer Kuroiwa Masakazu

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343回目、最後の島の祭

343年続いてきた島の祭が、2015年を最後に途絶えると聞いて、慌ててスケジュールを調整し、仕事終わりで、150kmの道のりをひた走り島へと向かった。

 

 

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島人が「島が沈むというくらい」多くの人が最後の祭を見ようと集まってきていおり、島は活気に満ちていた。
僕自身はこの島は7回目で、この祭も過去に3回撮影している思い出のある祭だ。
最初に撮影した8年前は、島の子供たちの発表会も同時に行わており、島らしい祭だった。

 

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343年前に始まり、今年で343回目だという祭を終わらせるという苦渋の決断を下した担い手達の心労は計り知れないが、島を出た人たちも戻り、祭を目に焼き付けようとしていた。

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いつもはない挨拶にその思いが溢れていて、涙が出そうになる。本当にお疲れ様と言いたい。

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またいつか、新しい人が新しい祭のトモシビを点けてほしいと願いながら、343回目の最後の祭を撮影した。

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