島魂~TOUKON~
島魂~TOUKON~
現在、多くの島が過疎に悩まされ、島は元気がない・・・
そんな印象が一瞬で吹き飛ぶ日、それが祭の一日だ。
一升瓶を呷った男達が、一心不乱に揉み合い、気勢を上げる。
女達は、そんな男達を温かく見守り、裏方として支える。
そして皆、満たされた表情を見せる。
そんな凝縮された時間が、祭の時間だ。
島の祭には、酔っ払って絡んでくる小学生がいた。
どつき合いの中心で、二、三人引き摺り回す島の駐在さんがいた。
早朝、神輿が通る道に塩を撒きながら行く少女達の姿があった。
島に入るのに、渡船場にて升酒を空けてから入らないといけなかった。
それは島人達に脈々と受け継がれてきた大切な魂だと思う。
祭が終われば、また来年の祭の準備に入る。
旅を終えた旅人が、また次の旅の計画を立てるように、その時間は至福に満ちたモノになっているようである。
祭は島の魂だ。
島魂~TOUKON~